阿部勘酒造の酒造り【日本酒・焼酎のできるまで】

 日本酒はお米を原料に発酵させて造られる醸造酒です。まず“デンプン質”であるお米を“糖分"に変え、その糖分を“酵母"が吸収しアルコール発酵するという『並行複発酵』という、世界でも類がない酒造り方法です。
 
 米にはもともと糖分が含まれていないので、酵母が繁殖できず、そのままではアルコール発酵は起きません。それには米を糖化させなければいけないのです。米に含まれているデンプン質を糖化させるのに麹(米こうじ)の酵素力が必要で、麹によって糖化が進んだところへ酵母を添加します。そこで初めてアルコール発酵が起きます。『デンプンを糖化させる工程』と、『糖をアルコールに変える工程』が同時に(並行して)行われるので『並行複発酵』といいます。
 
 幣蔵では、もろみを搾ったあとの副産物である“酒粕”を原料に真空マイク口波蒸留器により本格粕取焼酎を製造いたしております。減圧状態のため沸点温度が低く、約37℃〜 38℃の低温蒸留を実現しております。
アルコール分と、香気成分のみを回収するため、雑味がなく、素材の持つ風味をそのまま楽しめる焼酎となります。
酒造工程